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MEMO

更新情報とだべり場

No.92

#映画国宝

美しかった。
とにかくずっと画面が美しかった。

きっと円盤を買うけれど、この美しさは映画館の大画面で観て圧倒されて欲しい。
でもとにかく心身ともにドッと疲れがくる映画なので、また観たい気持ちはあれどあと半年は観たくない。そんな映画でした。

吉沢亮と横浜流星って当代きっての俳優でぇ……。てか出てくる演者もう全員すごい。全員すごくってぇ…。


梨園の出身ではない者が継いだり、舞台上で血を吐いたり、まあとにかく「ドラマチックな展開」すぎてファンタジーだなあと思うところはあるんですが、そんな冷めた目でみていてはもったいない。芸に生きた男たちと、それに振り回されたり寄り添ったりする周囲の人間たちの強烈な感情にずっとぐわんぐわんと揺さぶられる。
最後のシーンは、何が国宝じゃい…!!!こんな…!!!!!という気持ちを奥歯で噛みしめながら美しいと言わざるを得ない。

私はあまり歌舞伎には詳しくないので、作中で演じられた作品はざっくりしたあらすじしか知らないのですが、ちゃんと通して話を知っていれば映画の作中の場面にあった内容なんだろうな…そこも味がするんだろうな…。中でも曾根崎心中はストーリーの軸にがっつり噛んでいてさすがの私もいろいろ伝わったというか、えぐい使い方するな…と思いましたよ。

主人公って本当に、心中させてもらえないんだから。
実の父親も、育ての父親も、一緒に成長してきた兄弟のような存在も、みんなみんな看取る側で。
酷いよな。みんなそれぞれの舞台でそれぞれの生き様を主人公の両の目に叩きつけて死んでいってさあ。

いやあ頭から離れないよね、俊ぼんの残った足先に顔を寄せる喜久雄の顔がよ。

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感想

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